男にはわからない。(DDFF/R18)

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思わず身体を強ばらせたライトニングにフリオニールの手が止まった。

「…ライト?」

さっきませあんなに忙しなくお互いの身体を弄り合っていたのが、まるで時間が止まったかのように2人してぴくりとも動かなくなった。ただ、同じ様に息をはずませていて、肩と胸だけが大きく上下している。

やはり恥ずかしいのだ。自分ですらめったに触れることがない秘められた場所を恋人に触れられるのだ。だが、ここで逃げていては水浴びまでして意思を固めてきたのはなんだったのだ、とライトニングは口唇を噛み締めた。

「…大丈夫だ…。」

口ではそう言っても、全然大丈夫そうには見えなくてフリオニールもどうしていいのか迷っているようだ。

情けない、カッコ悪い、ふとそんな言葉が頭に浮かんだが、おろおろしているフリオニールを見て覚悟を決める。そうだ、この恋人の前はいつでも自分を受け入れてくれたではないか、と臆病な自分に言い聞かせる。

「フリオニール…」
「なんだ?」

心配そうな声だ。

「お前…は…初めて…なんだな…」
「???ああ、そうだ。」

ライトニングはここで一呼吸置いて、

「……私もだ。」

思い切って打ち明けてみたものの、やはりきまりの悪さを感じて息がつまりそうになる。

「…そうか。」

どう答えて良いのか分からずとりあえず返事をしてみたものの、フリオニールはライトニングの意図が分からず、次の言葉をじっと待っている。

「それで………」
「ライト…本当は嫌なのか?」
「そうじゃない!」

そうじゃなくて、と続けた言葉はとても頼りなげな声で。嫌はもないらしい、実際さっきまで甘やかな声を漏らしていた。自分を受け入れるつもりで、しかもわざわざ身を清めてまで来てくれたライトニングが?

「……怖いんだ。」
「…怖い?」

思わずそのままで問いかけると、ライトニングはこくんと頷く。

「…怖いし、恥ずかしい…」
「…恥ずかしい……」

ライトニングが言ったとおりに言い返される言葉がますますライトニングを追い詰める。言葉は通じているのに、なかなか気持ちが伝わらないのに申し訳ないのと、イライラするのと、恥ずかしい気持ちで、自分を抱いているフリオニールを突き飛ばして逃げ出したい衝動にかられる。

「…わかってる!まるで……まるで子供みたいなことを言ってるって…でも…」
「ライト…」

でも、と言いかけてまた俯いてしまうライトニングにフリオニールは途方に暮れてしまう。

(怖い…か…)

ライトニングが恥ずかしい、とうったえてくるのは何故か耳をすり抜けて頭に残らなかった。怖い、という言葉に心が動いた。

「俺が嫌じゃない…」

俯いたままライトニングが頷く。

「俺に触れられるのも嫌じゃない…」

ライトニングはそれだけは違う、という意思をこめてフリオニールを見つめ、頭を大きく左右に振る。

分かって欲しい、察して欲しいという態度をライトニングは今まで軽蔑し嫌ってきた。だが、まさかこんな状況で、まともに何も考えられなくなって相手にすがりきってどうにかして欲しいと無責任にすべてを任せっぱなしに事態が起こるなんて、想像だにしなかった。

フリオニールはそんなライトニングの様子を見て、じっと何かを考えているようだった。こんな大人げない態度で怒らせてしまったのか、とライトニングが不安を覚え、何か言わなくてはと口を開きかけたところでフリオニールがライトニングの背中に回していた腕に力をこめ、2人の間に出来ていた空間を埋めてしまう。

フリオニールの意図が分からずされるがままのライトニングだったが、巻き付いた腕はまるで身体を締め付け、息が止まりそうなほどだ。

「フリオ…ニール…?」

恐る恐る名前を呼んでみる。

「ライトは、わがままだ。」

いつもより口調が少し強いように思えた。言われた通りなので返す言葉がない。ここは謝った方が良いのだろう、かと言って謝ってお前の気の済むように、と言うのももっと違う。何か言わなくては、何か言わなくてはと、そればかりがぐるぐると頭の中を巡りる。心臓がばくばくと大きな音を立てていて、それが頭に響いていて。

その時、再びフリオニールの手がライトニングのジャケットの裾に隠れたスカートに伸び、スカートをたくし上げ、完璧なハート形をした尻を撫でた。驚いて身体を離そうをするライトニングだが、まるで太いワイヤのような筋肉でより合わせれた腕はライトニングを逃さない。

「小さな子どもが水を怖がってるのと同じだ。遊びたいのに、怖くて飛び込めない。」

フリオニールの手はライトニングの腰の辺りをさまよい、やがてレギンスのウエストの部分を見つけるとそれを引き下ろしてしまう。下着も同時に下ろされてしまったようで普段は衣服に覆われているそこが外気に触れ、驚きのあまりライトニングは硬直してしまう。
フリオニールは引き締まっているのに、ふっくらとした肉感があるそこをフリオニールの大きな掌が覆い、撫で回す。

「だったら…」

逃げることもしがみつくことも出来ず、ぎゅっと口唇を噛み締め、フリオニールの胸に顔を押し付けた。フリオニールの声が頭の上から聞こえてくる。

「水に放り込んでしまった方が早い。」

あんまりな言い様にライトニングが抗議しようと顔を上げた所でそれはすぐにフリオニールの口唇に塞がれてしまった。フリオニールはその状態で器用にライトニングのレギンスを膝まで下ろしてしまい、尻から太ももと、そのすべすべとした手触りと、むっちりとした触感を楽しむ。

「ふっ…あ、や!」

ライトニングはかつてないほどの恐慌状態に陥っていた。どうして自分は今中途半端に着ているものを脱がされ、荒っぽく身体を弄られているのだろう。腰から腿にかけて掌が何度も行き来して、その度に肌が粟立つ。

離せ、と言いたいのに言えず、ライトニングはひたすら身体を固くしてフリオニールの仕打ちに耐える。いくらフリオニールの方が体格が大きくて力が強いといっても、ライトニングに振りほどけないはずはないのだ。だがそれをしてしまうと、フリオニールの気持ちが離れてしまう、そんな風に気持ちが追い詰められてライトニングは全く動けなくなっていた。

フリオニールはライトニングの衣服を剥ぎ、そこから垣間見える肌の白さだけで心の余裕を失っていた。露出しているのはわずかな部分なのにフリオニールにはまぶしすぎて。抜けるような白さで、ピンと張られたシーツのように無駄な皺もたるみもないのに、触れると暖かくて弾力があってみずみずしくて。掌をそっとくすぐる産毛の感触も、戦場をかけるライトニングがとても儚く、弱々しい存在に思わせてたまらなく愛おしく感じさせる。

「ライト…ライト…」

フリオニールはまるで酔ったかのように何度もライトニングの名を囁きかける。どれだけ触れても、どれだけ抱きしめても、もっともっと、という衝動に突き動かされる。そして、まだ触れていない場所があったとふと思い立ち、ぴったりと合わさったお互いの身体に己の腕を滑りこませた。

その手がどこに伸びるのかを察して、ライトニングは息を呑んだ。

「や……フリ…オ…」

何度も何度も自分を呼ぶフリオニールの熱っぽい声に、気づけば身体の力はすっかりと抜けていて、もう抵抗する気持ちは完全になくなっていた。だからと言って恐怖や羞恥心がなくなったわけでもなく、きっと今フリオニールが身体を離せばその場にへたり込んでしまうだろう。

フリオニールの指が毛が密集した場所に触れた。それはライトニングの髪よりも柔らかく、フリオニールの指先をくすぐった。その感触はいたずらにライトニングを求め、貪ろうとしていたフリオニールの気持ちをスッと癒やした。ここはとても繊細で傷つきやすい場所なのだろうと、誰に教えてもらったわけではないがそう思った。そうしてその更に奥の柔肉を、今までの強引さが嘘のようにそっと4本の指で覆った。そこはこんもりと盛り上がっていて、熱を持ったライトニングの身体のどこよりも暖かく、そうして生暖かな液体でしっとりと濡れていた。

「柔らかい…」

フリオニールの驚きと感じ入った声だけでライトニングは身体をふるっと震わせた。フリオニールの骨ばった指はその場所を優しく撫でる。ライトニングが腿をしっかりと閉じているせいでみっちりと閉じられたその空間でも、指先に絡みついた愛液のお陰でフリオニールの指は滑るようによどみなく動く。

「…あ…」

固く口唇を閉じ、奥歯を噛み締めていたライトニングから甘い息が漏れ始めた。強引に事を進めていたものの、やはり不安だったフリオニールはそれに安心し、ますます大胆にその秘められた場所を指先で探り始めた。驚くほど柔らかい肉と肉に綴じ合わされたそこを、指でほんの少し開き、ねっとりとした液で満たされたその渓谷に手探りで味わう。指先が何度かその隙間を行き来すると、先端にピンと起ち上がった小さな肉芽を、つ、と指先がかすめた。

「あっ!」

ひときわ高い声を発し、びくりと肩を跳ねさせたのを、フリオニールが見逃すはずがなかった。

「…ここ、か?」

うれしそうにそう言うと、人差し指の先でぐっと押し込んでみる。

「…っ!い…た…ぁ…っ…」

またもやライトニングがきゅっと眉を寄せたので、フリオニールは慌てて指を離した。この小さな領域にはライトニングにとって、とても感じやすく、何やらとんでもない秘密があるようだ。フリオニールは直感的にそれを悟る。が、ほんの少し力を入れただけでライトニングが痛がったので、

(よほど…そっと触らないと…)

フリオニールは今度はごく軽い力でそこに触れ、指先で軽く揺らしてみる。

「…あっ!…あっ!」

またもや愛らしい声が漏れたのがフリオニールにはうれしくてたまらない。こうやって一つ一つ恋人の身体から彼女の悦い場所を見つけるのはとてつもなくうれしく、またフリオニールを高ぶらせる。今度は指先をかすめる程の、触れるか触れないかの微妙な力で触れる。

「…あ…ぅっ、……んっ、……」

ライトニングも自分で驚いていた。正直に言うと、この部分は好奇心にかられて何度か自身で触れたことがある。だが、その時はこんなに感じなくてすぐに止めてしまったのだが。なのにフリオニールに触れられると、下半身全体がかぁっと熱くなり、触れられた小さな突起はそれだけでむず痒いような快感がじわじわとそこから身体全体に広がり、勝手に腰が揺らめいてしまうほど気持ちが良い。

「い…、やっ…ん、フリオ…」
「嫌じゃないだろ?だって…こんなに濡れてきて…」

怖い、恥ずかしいという気持ちは未だに残ってはいるけれども、身体は無意識のうちにフリオニールの愛撫を求めきつく閉じていたももが手を動かしやすいようにと徐々に開いていって。

「んっ……んんっ……ぁ……やぁ……っ」

フリオニールはライトニングの反応を見て、巧みにそこを刺激する。もう痛くしないようにと、たっぷりと蜜を塗りつけ、優しく転がし、勃ち上がったそこの裏あたりを中指でつつ、と撫でる。

「あ!ふ……あぁ……っ」

じんわりとした快感はフリオニールの指の動きとともにますます敏感になり、快感と苦痛がないまぜになったようで。

「んぅっ……、は……い、やだっ、ああ……も、……!」

切ないような、苦しいような、そのくせ何かがこみあげてきて、ライトニングの身体を満たし始めたのだ。フリオニールがその様子をじっと見つめているのが分かる。ライトニングの耳元ではあはあと息をはずませていて、触れる肌が汗ばんでいて男臭い体臭を放っている。太ももには不自然に硬く直立した物が当たっている。ライトニングは恐る恐る顔を上げ、フリオニールの顔を見る。フリオニールもどこか苦しげに眉を寄せ、ライトニングが思ったとおり、熱情のこもった瞳でじっとライトニングを見つめていた。その視線はますますライトニングの身体を熱くし、官能を焚き付けた。

「…フ…リオ……」
「ライト…」
「もっ、だめ……、あ、何か……ぁ、あ……く…る…」
「うん。」

内ももが引きつるような感じがして、足がガクガクと震える。今の自分は導火線のに火を点けられた火薬のようだとライトニングは思った。もう何も考えられなくて、あとは弾けてしまうのをただ待つだけだ。痛みを伴う刺激と快感に跳ねる身体をフリオニールが強く抱きしめた。

「ああ、あっ!ああっ!」

身体が押し上げられ、一番高いそこに届く、その瞬間に合わせるようにして、フリオニールがぴんと胸の頂きをを強く噛んだ。

「あっ、だめぇぇぇ……ん、ん、あああ――っ」

強い刺激がまるで床に落ちたガラスの様に一種ににして砕け、身体中にパッと広がった。ライトニングは背中を弓なりにして、びくびくと身体を痙攣させた。

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