口でするのは恥ずかしい(フリオニール×ライトニング)

この記事を読むのに必要な時間は約 2 分です。

バスルームで立ったまま、というのは気恥ずかしい。自分の恥部が美しい恋人の顔の前で腹につくほど反り返り、ダラダラと先走りの液を溢れさせているのを、ライトニングが真剣な顔でじって眺めているのだ。
気まずさをごまかすために、フリオニールは両手をそっとライトニングの後頭部に回した。フリオニールの太い腕に囲まれたライトニングの顔に影が落ちて、ほんの少しだけ生々しさが減ったような気がする。
ライトニングはフリオニールの腰骨のあたりに置いて、右手で血管が浮き出たそれをきゅっと握り、キスをするときのように顔を傾け、口を開いた。ぽってりとした柔らかそうな唇のほんのすこし奥に白い歯がのぞき、そこから紅い舌がおずおずと顔を出してきた。
「……ライト……」
この瞬間のライトニングの妖しさといったら、フリオニールには喩えようがない。もの欲しげにいきりたった性器をうっとりと見つめ、頬を紅潮させている。だがそれは今からこのグロテスクなものを口にふくんでまで自分を愉しませようとする健気な慈悲の表情にも見えて。
いつものライトニングとはあまりにも違うのだ。凛々しくも美しいライトニングはこうも変わるのだろうかと、そうして、そんなライトニングを見ることが許されるのは自分だけなのかと思うと、フリオニールいつも胸がいっぱいになるのだ。
興奮した息遣いを先端に感じた。ゆっくりと上唇が先端に触れた。ぴと、と舌が亀頭に吸い付くように張り付いて、フリオニールは思わず、ライトニングの頭にのせた手に力を込めた。