パンネロのリベンジ!(FF12/R18)

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パンネロは返事をせず、やおら手を伸ばすと、シーツの中に右手を入れた。バルフレアは下着だけを身に付けており、そのウエスト部分におずおずと手を潜らせる。最初にじゃり、とした感触がして陰毛が指先に触れる。まるで水に潜る前の様に大きく息を吸い込んで止め、パンネロはその先にある熱い塊に触れる。一瞬だけ触れては慌てて離し、を繰り返し、少しずつ慣れて来るとまた恐る恐る、全体を優しく撫でる。パンネロの繊細な手の動きにバルフレアの眉が寄せられる。ふとパンネロと目が合った。パンネロはバルフレアの表情を見て、何やら頷くと、今度は撫でていた手を止め、そっと握りしめる。
「熱い…」
パンネロがぽつりと呟く。頭がクリアーな状態で触れる事などめったになかったので新鮮な感じがするようだ。
「熱くて…たくさん…」
何かを言いかけて口を噤むと、ゆっくりと手を上下に動かし始めた。繊細な動きがバルフレアの下半身にますます血液を集め、パンネロの手が紡ぎ出す疼きに耐えながら平静を装う。パンネロの一連の行為は子供の頃の父の教育を思い出させた。鋼材、機械、工具、全てバルフレアの手に持たせて大きさや重さ、質感を確かめさせられたのだ。
(成る程…お嬢ちゃんはお勉強中なわけか。)
おかしいやら、微笑ましいやら。
「パンネロ。 」
パンネロが顔を上げる。相変わらず首まで真っ赤だ。
「それじゃあまだまだだな。直に見て、感じないと。 」
バルフレアの意地悪な言葉に泣き出すのではと思ったパンネロだが、分かっている、と言わんばかりに上目遣いにバルフレアを睨む。
「そんな顔で睨んでも、かわいいだけだぞ。 」
パンネロは今度はしかめ面を見せると乱暴にシーツを取り去る。と、下着のうす布越しにでもはっきりと分かるバルフレアの物が目に飛び込んで来て、恥ずかしさで再びシーツを掛けてしまう。しかし、バルフレアの意地悪な視線に気付き、今度はそろそろとシーツを取り、きゅっと唇を噛み締めると、ゆっくりと下着をずらす。とっくに外は明るくなっていて、しっかりとカーテンが閉ざされているとはいえ、薄明かりの下でパンネロには起立したバルフレアの肉棒がはっきりと見えた。バルフレアな苦笑いをすると、硬まってしまったパンネロの身体を隠すバスタオルをちょい、っと引っ張る。
「きゃあ!」
慌てて両腕で胸を隠すパンネロにバルフレアはくっくと笑うと、
「これでおあいこだ。 」
「…もう、バルフレアの…!」
意地悪、と言いかけてパンネロは相手が確信犯だったのを思い出す。
(…負けないんだから…)
パンネロは左腕で胸を隠し、右腕をベッドについて身体を支えると、顔をゆっくりと下へとずらず。バルフレアの肉棒を目の前に捉えて、気付かれない様にこくんと唾を飲み込むとその先端にそっと口付ける。バルフレアの腹筋がぴくり、と痙攣した。
(これって…“感じてる”のかな?)
ひくひくと蠢くバルフレア自身を唇で追いかける。バルフレアがふぅ…っと大きく息を吐いた。
(あ…今…“じゅんっ”…って…)
その瞬間に自分でも内部から愛液が分泌されるのがはっきりと分かった。
(どこも…触られてないのに…)
それは初めての感覚だった。パンネロは胸を隠していた左手を自ら解くと逃がさない様にと茎の部分を優しく握り、角度を変えて何度も口付ける。愛おしげに何度も先端にパンネロの唇がふってくるのに、バルフレアは堪えきれずに息を洩らした。つるりとした表面の感触と、中に太い芯が通っているかの様な硬い質感に徐々に慣れてくると、今度は根元の辺りから舌で舐め上げてみる。バルフレアが感じているのがうれしい。それに、ちょっと辛そうな表情を見るとゾクゾクする。触れられもしないのに、
(…勝手に…濡れてきちゃうの…)
愛おしさと嗜虐的な気持ちが同時に芽生え、舌の刺激にびくびくと震えるバルフレア自身を宥める様に先端からゆっくりと飲み込んだ。バルフレアが僅かに身体を起こし、自分の行為を眺めているのが分かったが気が付くと恥ずかしいという感覚は消えていた。
(だって…してあげたいの。もっと…)
ゆっくりと唇を上下に動かす。パンネロの小さな口では全てを飲み込む事が出来ないので含みきれない根元には手を添え、唇の動きに合わせて動かす。
「ん…っ…ん…ぅ…ふっ…」
バルフレアは手を伸ばし、額にかかるパンネロの短い前髪をかき上げた。行為に没頭しているパンネロはそれにも気付かず、ひたすら唇を動かす。
「……つっ…!」
バルフレアが小さく悲鳴を上げたのでパンネロは驚いて顔を上げる。
「私…痛くした?」
「少し…な。 」
根元に塗り込められていた唾液はパンネロの手の動きで乾き、動かす度に刺激が強過ぎて痛みを伴うらしい。
(そっか…私…の中みたいに…濡れてないから…)
たっぷりと唾液を含ませた舌で全体を舐め上げてから愛撫を再開させる。今度は唇を上下させる度に唾液を潤滑油の代わりにまぶすようにする。可憐な薄桃色の唇がじゅぶじゅぶといやらしい音を立て自らを飲み込み、小さな白い手が自らの唾液でぬらぬらと濡れているのにバルフレアは我慢できずに声を洩らした。
(もっと…気持ちよくしてあげる…)
口の中で舌を使ってますます硬く張りつめたバルフレアの先端を突いたり、転がしてみたり、くびれた部分を重点的に舐めたり…前髪をかき上げていた手が頬に下りて来て、優しく撫でられる。パンネロはその手を振りほどこうと、いやいやと顔を横に振る。
(やぁん…邪魔しないで…)
お返しとばかりに、頬をすぼめて吸い上げる様な動きを加えてみる。達するときに無意識に膣内を締め上げている事を思い出したのだ。バルフレアは自分の様に声を張り上げたりはしないが、
(確かに感じているのね…)
時折洩れる小さな吐息や、仰け反る首、うっすらと全身を覆う汗。愛する男が自分の愛撫で感じているのを見てパンネロは目を細める。
「パン…ネロ…」
押し殺した様な声で呼ばれ、ぞくぞくする。パンネロにはもう分かっていた。
(あと…少し…)
先端から少しずつ分泌される液は苦くてヘンな味だし、顎がガクガクするし、長大なモノを飲み込んだせいで息苦しいけど、口の中にあるモノが何故か愛おしい。
(お願い……このまま…イッて…)
パンネロがよりきつく舌で締め上げようとした瞬間、腰を掴まれ、引き寄せられた。乱暴ではないが素早い動作で、パンネロは一瞬何が起こったか理解出来なかった。
「悪い子だな、パンネロは。 俺のを口に挿れただけで、こんなに濡らしてたのか?」
気が付くと視界が入れ替わっていて、バルフレアの声は足下からした。パンネロがおそるおそる声の方を向くと、猫が伸びをする様に四つん這いで尻を突き出し、そして、最も恥ずかしい部分の真下に恋人の顔があった。
「い…っ…いやああっ!」
バルフレアは慌てて逃げようとするパンネロの足首をがっしりと掴み、
「大人しくするんだ、お嬢ちゃん。 続きはもうしてくれないのかな?」
“お嬢ちゃん”に、パンネロの負けん気が反応する。泣きだしそうに歪められた眉で、それでも気丈にバルフレアを睨むとさっきとは逆の方向からソレを飲み込もうと唇を開いた。が、途端に背中を反り返らせ、崩れ落ちた。
「やぁ…だめ…ぇ!」
瑞々しい太腿とむっちりとした尻をバルフレアの手が撫で、その奥へ、長く節ばった指が差し入れられた。優しくほぐす度にくちゅ、くちゅと淫美な水音が響く。その部分に顔を寄せられ、ましてや口付けられた事は一度や二度ではない。
(でも…でもっ…こんな格好……)
中に埋められた指が更に二本に増やされる。
「あっ…っ!ぁあっ!いやっ!」
それでもパンネロはバルフレアのモノを口に含もうとするが、
「…バルフレア…ぁ…だめ…それ以上…」
「ここはそう言ってない。 」
パンネロから滴る蜜はバルフレアの指を伝い、手首まで濡らす。
「ふっ…ぁ…私が…出来ない…の…」
“お嬢ちゃん”の優等生ぶりに既に限界に来ていたバルフレア、それを狙っての決死の起死回生だったのだで、願ったり叶ったりだ。指を濡らす愛液を絡ませてすっかり充血した小さな突起を中指の腹で捏ねる。もう片方の手でパンネロの最奥を抉る。
「やあっ……あん…ああっ!」
じんじんとした痺れが瞬く間に全身を駆け巡り、目の前が真っ白になってゆく。パンネロはフェラチオどころではなくなり、バルフレアの身体の上に崩れ落ち、自らの唾液で濡れたバルフレア自身に顔を擦り付ける様にして喘ぐ。気付けば、ねだるように指を締め付け、腰を振っていた。
「イキたいか…?」
パンネロがこくこくと頷く。柔らかい頬がバルフレアの男根を撫でるようだ。
「さっきから“いや”とか“だめ”ばかり言ってるな。 」
「…………」
「“大嫌い”とか言われた様な気もするなぁ?」
「…いやぁ、違うの…」
もっといじめてやろうかと思ったが、
(本番はこれからだからな。)
この年下の恋人は、ベッドの上でいじめてやればやる程可愛らしく鳴き、何度でも何度でもイッてしまうのだ。
(俺の指で、唇で、そうなるんだ…)
鉤状に曲げられた指が敏感な最奥を弄ぶ。
「ああっ、あふぁ…ああん!」
膨らんだクリトリスをきゅっ摘み上げる。
「…っぁあっ!あーっ!あ——っ!」
背中をしならせ、高々と掲げられた腰をバルフレアの頭上で絶頂の波に合わせてぴくん、ぴくんと跳ねさせ…力がくったりと力が抜けバルフレアの身体の上に崩れ落ち、——それでも恋人の顔に恥ずかしい部分を押し付ける様なお行儀の悪い事はせず——息を弾ませていた。バルフレアはパンネロの下から身体を起こすと、うつ伏せのまま組み敷く。ぎしり、とベッドが軋んだ。

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