その後の二人。【エピローグ】(DDFF/R18)

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フリオニールはすかさずライトニングを強く抱きしめた。ほんのわずかな隙間すら離れているのは耐えられないと、細い腰に手を回し、引き寄せた。フリオニールはライトニングを自分の身体の下に組み敷き、その口唇を奪う。熱い舌で唇を割り開き、ライトニングの舌をからめ捕る。
「ぅ、ん、ん……」
甘やかな愉悦がライトニングの背を駆け上がってくる。優しい口づけに、じぃん、と頭の奥が痺れてくる。
「ライト……」
「うん。」
一度に発する言葉はどんどん短くなっていく。ライトニングはもう名前を呼ばれただけでフリオニールが何を欲しているのかすぐにわかった。口唇が、ライトニングの首筋に移る。
「……は……ぁ……」
ほっそりとした首筋に舌をはわせ、時折軽く吸い上げる。口に出して言ったことはないが、フリオニールはこの辺りにキスをするのが好きだった。
(ライトの……髪と、身体の匂いがする……)
それにライトニングの汗と、そこに塗り込めた自らの唾液の匂いと混じると、彼女をしっかりと自分のものにできたように錯覚させ、フリオニールを昂らせる。くすぐったさに首をすくめようとするのを、自分の頭で遮り、さらに唾液を塗り込める。舌先に動脈の脈動を感じる。
「……ん……フ……リオ……」
ライトニングは頬をフリオニールの頭に擦りつけた。柔らかい銀の髪が頬をくすぐる。一心に自分を愛する恋人の無尽蔵な欲望に、ライトニングの性感はあっという間に溢れてしまう。これから起こる愛情がこめられた陵辱と与えられる快楽を予感し、ライトニングはフリオニールの頭をぎゅっと抱きしめ、髪の間に指をさし入れた。
「ライト……かわいい……」
ライトニングの仕草がかわいらしく思え、思ったままを口にする。声をより深く届けたいと、耳元でささやいて、そのまま耳をねぶる。
「…っ……や、……ぁ……」
耳たぶの渦にそって舌をはわせ、ふっくらと柔らかい耳たぶを口にふくむ。
「……耳飾りを……」
「え?」
「贈りたいな。」
「…………いい。」
「嫌いか?」
頼むから、その声でそんな言葉を耳元で、小さな声で言わないで欲しい。
(抗えなく……なる……)
今すぐにでも、自分の中を熱いあの塊で押し開き、埋めて欲しくなる。
「紅いのがいい……君の髪の色にあう。」
言葉はもう意味をもたなかった。ライトニングはもうすっかり淫らな感覚にひたりきっていて、フリオニールの声も、最早自分を愛し、感じさせる手技になっている。その声はライトニングの脳髄までとろけさせる。もっと声を聞きたい。
「……そ、んなの……は、邪魔に……なる……」
はぁはぁと甘い吐息をもらす合間に、そんな小憎らしいことを言って、フリオニールを煽ってみる。
「あ。」
思ったとおり、フリオニールの手が胸の白い膨らみに伸びてきた。フリオニールの大きな手はすっぽりつライトニングの乳房を覆ってしまう。やさしく揉むと、指のすきまから柔らかい肉があふれる。
「だめか……小さい、耳たぶを飾るだけのはどうだ?君の瞳と同じ、きれいな蒼い石もある。」
耳を声と舌で犯され、器用な指先はもう先端にある紅い小さな実を転がしている。
「あ、あ……それ、……ダメ……」
指と指のあいだに突起を挟み、中指の腹でそこをくにくにと擦られ、転がされるのにライトニングは弱い。途切れ途切れにかわいい声をもらす。
「ライトは、これもダメだろ?」
フリオニールはもう片方の乳首にそっと歯を立てた。
「うっ…ん!あっ!あっ!」
ライトニングは腰を跳ねさせ、声はいっそう甲高くなる。うねる身体を押さえつけ、フリオニールは胸への愛撫を止めない。何度も愛しあったせいで、なぶられ続けた両の乳首は腫れている。フリオニールはライトニングが痛みを感じないよう、絶妙の強さでそこを攻め続ける。
「あっ、あ…ぁ……っ!」
甘く切ない感覚が胸の頂に集まっていって、じんわりと熱くなっていく。たまらず、ライトニングははフリオニールの手に自らの手を重ねた。
「ライト、もっとしてって言ってるみたいだ……」
「あ、あっ……ちが………っ…あ、ん……」
ライトニングはいやいやと首を横に振る。秘裂の奥からはもう愛液があふれ、尻をつたい、シーツに滴り落ちている。その先端にある肉芽がもうぷっくりと膨れているのがわかる。そこへ早くフリオニールの指が欲しいと、ライトニングは無意識に太ももを擦り合わせる。
「ここから手を離さないでって。違うのか?」
「ん……んっ、そう……じゃ、なく…て……」
フリオニールがふっと笑みを浮かべる。まるで小さな子どもが駄々をこねているようだ。いつものライトニングとの落差に、彼女のそんなところを見られるのは自分だけなのだと思うと胸がいっぱいになる。
「…そこ、…っ…ばっかり……で……もう…っ…」
「ライト、かわいいな……。」
かわいらしすぎて、少しいじわるをしてみたくなる。口にふくんでいた方を、少しきつめに噛んでみると、
「ひゃっ……う…んっ!」
と、ライトニングが嬌声を上げた。口ではだめ、と言いながらも、そこをより愛されると、ライトニングが悦ぶのをフリオニールはよく知っているのだ。そんな風な声をあげられると、もっともっとイジメたくなると、噛んだそこを歯で固定したまま、さらに舌で強くねぶる。
「あぁっ!…や…っ、やっ!フ……リオ!」
胸への刺激は体内の熱をくすぶらせるに充分だ。だが、もっと他の、もうシーツを濡らすほど蜜を流し潤みきっているそこにもたっぷりと欲しいのだ。
「……リオ…っ……も、っ……」
ライトニングはフリオニールの髪をかきむしりながら懇願する。そのくせ、「早く。」とは言わないのだ。なんとかライトニングの口からそれを言わせてみたいと考え、フリオニールはライトニングの手首を押さえ、頭上でひと括りにし、ベッドに押し付けた。上体が開き、豊かな胸がふるふると揺れている。両の可憐な乳首はさんざんねぶられて赤くはれ、その周りはフリオニールの唾液に濡れて光っていた。
ライトニングを、愛したくて感じさせたくていじめたくて、「早く」と言わせるために次は何をしてやればいいのだろう?そう考えたとき、フリオニールの興味は腕の付け根の窪みに引き寄せられた。そこは今まで愛したことがない。だが、不思議な吸引量でフリオニールを惹きつけた。それは本能的な、野性的な感覚だった。まるで獲物を見つけたかのように高揚し、フリオニールはそこに口唇を寄せた。
一方ライトニングは執拗な胸への愛撫でくったりと力が抜けてしまっていて、ぼんやりとされるがままだったのが、フリオニールが自分の腋に口付けようとしているのに気づいた。驚いて腕を下ろそうとするが、フリオニールは強い力でそれを押しとどめ、閉じかけたそこを強引に開いた。
「フリオニール……っ!」
逃げようと暴れるライトニングを背中から抱きとめ、首に軽く歯を立てて噛み付いて大人しくさせてから、そこに顔を近づけた。二の腕の内側の筋肉のまろやかな曲線と、豊かな乳房のずっと奥に隠されていたこのすばらしい場所に、今までどうして気が付かなかったのだろうと不思議でならない。
「い……やっ!ふ、フリオニール……っ!」
足を大きく開いてその付け根に初めてキスしたときのように、いや、その時よりも激しくライトニングは抵抗し、涙をためた瞳で懇願する。
「離せ……!お前は……」
「ライト、怒ったって、暴れたって無駄だ。」
フリオニールはうっとりと囁いた。本能で理解していた。雄が雌にに惹きつけられる不思議な何かがここから溢れてるのだ。その誘惑に抗えるはずがない。そして、そこを愛されて、ライトニングが感じないはずがないと、強い確信をもって口唇を柔らかい肉の部分に寄せた。
「やっ……くすぐ……っ、たい……!」
ふっと息がかかっただけで、ライトニングはきゅっとまぶたを閉じ、首を縮こませた。
「フリオニール、頼む……そこは、イヤだ……」
ライトニングの切羽詰まった声はもうフリオニールの耳には届かない。その窪みにそって、舌で舐めあげてみる。汗の味と、それともう一つ、何かが舌の上に残る感じがして。
(……なんだ?)
今まで味わったことのない、いや、果たしてそれは本当に味覚なのだろうか?それが知りたくて、何度もその窪みを舐め、舌先でくすぐる。
「ぁっ………ん、や…め……っ!」
ライトニングはもう消えてしまいたいと言わんばかりに身体を竦め、それでもか細い声でフリオニールに懇願する。
「あ…せ、かいてるから……いや……あ、フリオニール……」
性器を愛撫するのとは違った興奮に、フリオニールはそこへの執着を止めることが出来ない。舌先に感じる不思議な何かは、フリオニールをどんどん本能のままの荒々しい獣に変えていく。欲望のまま、暴れるライトニングを押さえつけ、腋窩を舌で舐め、歯で食む。
「……んっ……んんっ……だめ、……フリ…オ……ぁああっ!」
ずっと愛し合っていて、そこは汗をかいている。そんなところを舐められて、恥ずかしさで逃げ出したいほどなのに、なぜか耳に聞こえてくる自分が漏らす声は鼻にかかったように甘い。まるでもっと、とねだっているようだ。
「…ゆ…る、して……フリオ……や、……だ……、もっ……う……」
くすぐったいと感じていたのが、フリオニールの舌が往復する度にそこがうずき始めた。下半身に直結しているかのようで、刺激が身体を駆け巡った。ぴちゃぴちゃとそこを舐める卑猥な舌の音と、ぞろり、と執拗に舐められる粘着質な感触にライトニングは悶えた。やめて、という哀願はすすり泣きになり、それこそ捕らえられた獲物が息絶える寸前のように身体をびくびくと震わせながら、フリオニールのなすがままに横たわる。
「も……う、無理……だ、……フ……リオ、ほ…し、い……」
喰らいつくようにそこを蹂躙していたフリオニールがようやく顔を上げた。口元を手の甲でぐい、とぬぐい、ライトニングを見下ろす仕草も目の光の強さも、野に暮らし、生命を狩る荒々しい生き物そのものだ。
(これが……フリオニール……?)
ぼやける意識でライトニングは暗がりで光るフリオニールの瞳を見て思った。やっとの思いで再会したフリオニールが以前より変わった、と思ってはいたが、これもシャントット博士とやらの教育の結果なのだろうか?
(いや、違う……)
フリオニールはライトニングの太ももの下に手を入れ、ぐっと押し上げ、そこを露わにする。秘められたところを外気にさらされた。だが、待ちわびていたそこへの愛撫を思うと、それだけで背筋がゾクゾクした。
(何かから、解き放たれたんだ……きっと。)
ライトニングはきゅっと目を閉じ、フリオニールに全てをゆだねようと心に決める。どんなに激しくされても、命までとられないだろうし、さすがに加減はするだろうと開き直り、むしろ、共に獣になって、ただ互いをむさぼりたいと強く思う。
フリオニールがはりのあるライトニングの内腿に舌を這わせ、時々思い出したかのように吸い上げてあとをつける。白い腿にまるで花びらのように吸われたあとが点々と残る。
「フリオ……早く……」
下腹部がじんじんと切なく痺れている。そこを開かれ、フリオニールの視線が注視してるんかと思うだけでとろりと愛液があふれてきて、呼吸が早くなるのを止められない。フリオニールの手が伸びてきて、ライトニングに花びらを探る。割れ目にそって、指を滑らせたかと思うと、折り重なったその花びらの奥を指で探る。
「……ぁ、あ……っ……ふ、ぅ……」
フリオニールの長く、節ばった指に、柔らかい襞が絡みつき、うごめき始めた。くちゅくちゅと水音をさせながら、指を一本から二本、そして三本に増やす。その頃にはライトニングはもう艶かしく身体をくねらせ、シーツに顔を押し付けるようにしてあえいでいた。甘やかな色の髪がシーツに乱雑に広がっている。
「は、っ……、ん、あ……っ……」
無意識に両手の甲で顔を覆うようにしているライトニングの右腕を、フリオニールはぐいと引っ張り、その指先をライトニング自身の花芯にあてがった。

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