クラウドの風邪(FF7/R18)

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今日のクラウドはなんだか変だ。
ティファと同じ気持ちだったのがそんなにうれしいのか、ティファの顔に唇の雨を降らせたかと思うと、いたずらに鼻に噛み付いたり。ティファが驚くと、うれしそうに笑うのだ。
「クラウド…?」
問いかける様に名前を呼ぶが、多分、耳に届いていない。今度は肩に優しく歯を立てられた。
「もう…!」
上目遣いに睨んでやると、子供みたいに笑うクラウドと目が合った。途端にティファは、自分の胸が“きゅん”と音を立てたのが聴こえたような気がした。
「クラウド…」
クラウドが目を細めて微笑む。
「…あなた、どうしたの……?」
「風邪なら治った。ティファのお陰だ。」
「そうじゃなくて…」
お願いだから、その蒼い瞳で見つめないで欲しい。
「なんだか、かわいいの。」
「…俺が?」
クラウドは、きょとん、とした表情でティファを見下ろす。
(ああ、もう…そんな顔しないで…)
めったにお目にかかれない屈託のないクラウドにティファの胸は高鳴るばかりだ。
一緒に暮らしていてもお互いに夜が遅いし、子供達も居る。ベッドを共に出来るのは週に1回あれば良い方だ。
その時だって、お互いにどこか感情を抑えているようで。抱き合った後は満たされているけど、それでもなんだか切なくて。
「今日は少し、ティファに甘えてるかも、な。」
言った後で少し首を傾げ、
「少しじゃないな。」
「かなり?」
「ああ。」
二人は顔を見合わせて笑う。
お喋りはここまで、と、今度はティファがクラウドの首に腕を回して優しく引き寄せてキスをした。
二人のの舌が絡まる。お互いの舌を撫で、きつく吸う。
いつもはためらいがちなクラウドにされるがままだったけど、自らもすすんで舌を絡めた。もっと肌が触れ合っていたいとすぐにクラウドが強く抱きしめる。
クラウドもそれに応える様にティファの後頭部に右手を、左手は腰に回し、 ことさら強くティファを抱きしめた。
激しい口付けで熱に浮かされたようで、お互いに離れる事が出来ない。
気が付くと、クラウドの手が二人の間で押しつぶされていた胸を覆っていた。
「んっ…!」
唇を塞がれたまま、ティファがくぐもった声を漏らした。
クラウドはゆっくりと顔を話した。
「…っ!…あ…」
声が溢れた。
クラウドは潤んだ瞳で見上げるティファの額に唇を落とす。さっきのキスで目尻も、耳たぶまで赤くなっている。
ぴんと立ち上がった頂を優しく転がすと、ティファがきゅっと目を閉じ、ひゅっと息を飲み込んで顔を伏せた。
豊かで柔らな乳房を揉むと、今度は甘い声を漏らした。
ティファは慌てた。どうしてだろう、今日はいつもより敏感になっているような。いつもならこんなに簡単に声が漏れたりしないのに。
「あ…どうしよう……」
その言葉に驚いて、クラウドがティファの瞳を覗き込む。
ティファはクラウドにぎゅっと抱き着くと、その肩に顔を埋めて、
「私も…ヘンだわ。ちょっと触られただけなのに…私……」
恥ずかしいのか、続きが言えない様が愛おしい。
「ティファも、甘えてるのかな。」
「少しね。」
恥ずかしがっていたティファが、漸くクラウドを見つめ返す。
「かなり、だろ?」
ティファが笑い、クラウドも笑う。
クラウドは身体を離すと、乳首をそっと唇に含み、もう片方を指で弾いたり摘んだりする。
「あ、んっんっ、あ…!」
胸に触れた時以上の声が返ってきた。
いつも二人の間にあってもどかしい何かが今は取り去られたようだ。ティファはクラウドの愛撫に素直に声を漏らし、もっととねだる。
その声に誘われて、胸から下腹、そして太ももに手を滑らせ、内股を優しく撫でると、ティファも背中に回していた手をゆっくりと下ろし、硬く主張するクラウド自身を手のひらで優しく包んだ。
ティファの指が優しく上下するのに、クラウドもティファの蜜を溢れ出す辺りを優しく撫でた。先端の肉芽をきゅっと摘むと、ティファの身体が大きくのけ反った。
「あっ……あぁっ…!……」
クラウドに触れられた場所から全身を駆け巡る強い快感にティファはふるふると頭を振る。クラウドもティファの指使いに身体を支えていることが出来ず、ティファの身体の上に崩れ落ちる。お互いのの吐息に煽られる様にどんどん息が荒くなり、身体が火照ってくる。息が苦しくて疼く身体が押さえきれない。
「…っあ、クラウド…!」
脳髄まで痺れるような激しい刺激と、迫り来る絶頂感にティファは堪えきれずに手を離し、クラウドにしがみついた。
「…もぅ……だめ…ぇ…っ!」
クラウドはティファを抱きすくめると、優しく撫でていた肉芽をきゅっと摘んでやる。
「…んっ…ん…!…あっ…ク…ラウ…ド、ああっ!」
ひと際大きく身体をのけぞらせて達したティファをクラウドはしっかりと抱きしめた。
「…あ……はぁっ……」
忙しなく息を吐くティファは、うっとりと自分を抱くクラウドの胸に頬を寄せた。
いつもより果てるのが早い様な気がする。さっき言いかけて恥ずかしさに口ごもったのはこの事かとクラウドは嬉しく思う。と、同時に素直なティファが余りにも可愛く思えて、もっと鳴かせてみたいといういたずら心が首をもたげる。
試しに、達したばかりのそこにそっと爪を立ててみると、
「いっ……やっ……クラウド、…そこ……」
嫌とは言っても、しがみついたまま離れようとはしない。
「もっと優しく?」
「…うん。」
耳元で甘える様な声。
今度は優しく撫でてやると、またぎゅっとしがみつきながら小さな嬌声を洩らす。
「ティファ…」
クラウドは蜜を溢れさせるそこにゆっくりと指を埋める。そこは暖かく湿っていて、クラウドの指をきゅっと締め付けた。そこが何を求めているのか否が応でも知らしめられる。恥ずかしいけどもう限界だと、ティファが口を開きかけると、
「ティファ…」
クラウドも何か言いたげにティファを見つめている。
同じタイミングで口にしたのがうれしくて、ティファは微笑む。
「私も…」
二人は顔を見合わせて笑うと、ティファはゆっくりと足を開いた。クラウドはその間に身体を割り込ませる。
クラウドがゆっくりと侵入してくると、ティファは大きく息を吐いた。
最初こそゆっくりとした動きだったが、ティファが恥ずかしそうに耳元で何かをささやくと、クラウドは箍が外れたかの様に激しく腰を打ち付けた。
「あっ……あ、クラウドっ……ああっ!」
乱れていくティファにクラウドは更に動きを早めていく。
ティファの嬌声とクラウドの荒い息、時折互いの名を囁くのが聞こえ…
狂おしい程お互いを何度も求め、いつ眠りに落ちたのかすら覚えていない程だった。
***********
心地よい目覚めのはずが、嫌な咳で目が覚めた。
あの忌々しい風邪がまたぶり返したのかとクラウドは気怠げに身体を起こした。が、ここ何日か重かった頭がスッキリとしていて喉の痛みもない。
ではさっきの咳は誰が…と横を向くと、
「ティファ!大丈夫か!?」
クラウドは自分に背を向けて、激しく咳き込むティファの横でオロオロするばかりだ。
「…大丈夫…だから。」
やっと咳がおさまって、肩越しにクラウドを振り返ったティファの表情は昨夜をは違う理由で赤く、目が潤んでいた。
ティファは慌てる事しか出来ないクラウドに持って来させたパジャマに着ると、なんとか自分の部屋まで移動する。情けない事にクラウドは横で身体を支えてやることしか出来ない。
ティファの指示で薬を持って来ようとするのだが、どこにあるのかすら分からず、騒ぎを聞きつけて起きてきたマリンの後を付いて回るしか出来ない。
漸く薬を与えられ、一息ついたティファとクラウドの横でマリンのお説教が始まった。
「風邪をひいているのに、そんなに一緒にいたらうつって当たり前でしょ!」
しかし、昨夜の余韻を今だ引きずるクラウドの耳には届いていない。
クラウドはティファのベッドの傍に跪いてティファの手を握り、
「今日は俺が側に居る。」
「大丈夫だから、お仕事に行って?」
そんな二人にマリンは盛大にため息を吐くと、
「もうお休みの電話はしてるから!」
そうして、驚いて自分を見つめる情けない大人二人に、
「だから、ゆっくり休んでね。」
そう言い残すと、笑って部屋を出て行った。
おわり


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