アルコール。(DDFF/R18)

この記事を読むのに必要な時間は約 14 分です。

フリオニールの口づけはいつもより執拗だった。それはライトニングの口の中を清めようとしていたのかもしれない。どんな小さな隙間も見逃さず、それでいて傍若無人に動きに、ライトニングは時折くぐもった声を漏らす。
「ん、……くっ……」
それだけでは物足りない、とライトニングはフリオニールの舌を追い、絡める。フリオニールは嬉々としてそれに応え、どちらが追い追われているか分からなくなる勢いで絡ませ合う。
口唇が離れた時、ライトニングはそれだけでもうぐったりとシーツに身体を沈めて肩で大きく息をしていた。
結局、キス一つにしてもフリオニールに良いように翻弄されてしまう。きっと、さっきの自分の行動は逞しくて端正なフリオニール思う存分好きなように愛してみたいと思ったからだろうな、とライトニングはぼんやりと考えた。
「やっぱり、こっちの方が落ち着くな。」
照れたように笑うフリオニールの端正な顔を見上げ、胸がときめく。それが悔しいのだが、一方でフリオニールに言葉に妙に納得もしてみたり。行為に慣れているようでやはりフリオニールはまだ初心なのだろう、一足飛びにあんなことをしてしまったが、フリオニールを驚かせただけだった。
「…そうだな。」
ライトニングは首筋に顔を埋め、そこに口唇を寄せるフリオニールの柔らかい髪を撫でながらそう答えてやる。返事の代わりにフリオニールが頬にキスをした。
フリオニールはゆっくりと鎖骨の辺りにキスをしながら柔らかいふくらみを大きの手のひらで覆う。そのままやわやわと動かすと、ライトニングが小さく声を漏らした。
「…ん…」
フリオニールは鎖骨から、空いた方の乳房に紅い跡を残しながらゆっくりと口唇を下に下にと移動させる。そっとその頂きを口唇に含み、軽く吸ってみると、ライトニングはぎゅっと身体を縮こませ、口唇を噛んだ。フリオニールはライトニングの反応を見ながら、舌を震わせてその先端を刺激し、時には転がすようにして舐める。もう片方の手は胸全体を優しく揉みしだき、時折指先で乳首をひっかくようにする。
「あ……ぁ」
フリオニールの髪を撫でていたライトニングの指に力がこもる。顔をシーツに埋めるようにして、吐息はどんどん早く、息苦しくなっていく。
一方フリオニールはどんどん固くなってくる乳首や、ふんわりと柔らかいライトニングの胸から手も口唇もなかなか離せないでいた。
「…いつまでも触っていたいよ。」
「………バカ。」
フリオニールの真っ直ぐな言葉がライトニングにはいつも照れくさくてついこんな言葉で返してしまう。もちろんフリオニールは照れ隠しと分かっていて、そんなライトニングが愛おしくてたまらないのだ。口の悪さも二人だから特別と、むしろ喜んでいる節もある。だが、ちょっと言葉が乱暴なので、お仕置きとばかりに両の胸を手でぐっと寄せ、中央に寄せられた二粒の淡い桃色の果実を左右交互に舐めてやる。
「ふぁ、あっ…………!」
ライトニングが背を反らせ、声を張り上げる。構わずフリオニールはそこを舌でねぶり、時には軽く歯を立てる。
「……やっ…あ、あ、…あぁ…っ!」
立てた歯を刻む様に動かすと、ライトニングは身体を震わせ手の甲で口元を押さえる。が、やわやわと舐められたかと思うと突然強く舌先で弾かれ、絶えず沸き起こってくる緩急をつけた刺激に耐え切れず、フリオニールの両肩をぎゅっと掴み、身体を震わせる。
「あっ…フリオ……っ!」
下肢はとっくの昔にとろけ、もうとろとろと愛液を流している。早くフリオニールの逞しい身体にしがみついて、思う存分声を張り上げたい。寸分の隙間もなく肌を密着させて、どちらの汗なのかわからない程に融けて、交わりたい。
ライトニングはそっと手を伸ばし、自分の太ももとフリオニールの身体に挟まれているそれに触れようとした。が、さっきの失敗を思い出して手を止めてしまう。さっきの不首尾がライトニングを臆病にしていた。フリオニールにもっと触れたいのに、気後れして触れることも、言い出せないでいる。
「ライト。」
フリオニールは自ら身体を少し浮かすと、ライトニングの手を自らに導き、触れさせる。見透かされたようで、ライトニングは慌てて顔を背ける。そうして、どうしてこの男はいつも自分のことをこんなによく見ているのだろう、と悔しくなる。
「ライトになら触れられたいんだ。」
「だがさっき…」
「言ったろ?縛られる以外は大歓迎だって。」
そうして、耳たぶを優しく噛みながら、
「俺だって、ライトに触れられたい…」
耳元で囁かれたら、さっきの失態も気にならなくなった。フリオニールがどんな些細なことでも自分を慮ってくれるのがうれしい。
「…もう一度、口でしていいか?塗らした方が…やりやすい…」
「うん。」
フリオニールは気軽にそう答えると、ライトニングがやり易い様に体勢を入れ替えてくれる。ライトニングはフリオニールの足の間に身体を割りこませ、さっき一度射精しているのに、もう固く勃ち上がっているフリオニールの雄をゆっくりと飲み込んだ。口唇を上下させながら舌も使って唾液を塗りこむようにして愛撫する。フリオニールが大きく息を吐き、腹筋がぴく、と引きつるのに後押しされ、吸い上げる動作も加えてみる。じゅる、という淫猥な音が響いて、その音に興奮したのか、口の中のフリオニール自身がぐっとその重量を増したのが分かった。
ちらりとフリオニールの顔を見ると、快感に目尻を染め、気怠げに眉を寄せているのが目に入り、その表情にうれしさと愛おしさが溢れてくる。もっと感じさせたくて、今度は根本にある袋をそっと手のひらに乗せ、ごく軽い力でそっと揉み、転がしてみる。
「っう……ぁあっ…!」
フリオニールが喉を反らせ、うめき声を上げた。ライトニングがもっと、と思った所でフリオニールが手を伸ばし、不意に足首を引っ張られた。
「んんっ…!?」
口の中にまだフリオニールを含んだままのライトニングが驚いて声を上げる。フリオニールはそれに構わず、ライトニングの腰を持ち上げ、足を開いて自分の顔を跨せた。
「……フリオっ!」
ライトニングは思わず振り返り、フリオニールの身体の上から逃げようとするが、フリオニールはがっちりとライトニングの両の太ももを掴んで離さない。
「…いやっ!」
自分の最も秘められた場所も、そこがだらしなく蜜を流しそれがもう太ももまで伝っているのも――それだけではない、排出のための器官まで全て晒され、ライトニングは羞恥にぎゅっと目を閉じる。
だが、フリオニールは構わず、ライトニングのその部分に引き寄せられるように顔を近づける。
「だ…め…、フリオニール!」
ライトニングの懇願も虚しく、フリオニールの舌がライトニングの秘裂を舐める。周りの襞を指でかき分け、その中心に舌を差し入れる。
「あ…っ、あ…っ…!」
ライトニングはびくん、と背中を反らせ、そのままフリオニールの身体の上に崩れ落ちた。下肢から沸き上がるじわじわとした快感に身体が言うことを聞かない。反射的に目の前にあるフリオニールの雄に手を添え、口に含んだ。と、今度は身体の下のフリオニールが身体を跳ねさせた。手で愛撫した時にフリオニールが感じる所を思い出し、そこを舌先で舐める。
「ァッ……」
フリオニールが小さく声を漏らした。そうしてライトニングの口の中でびくびくと震えるフリオニール自身が感じていることを教えてくれて、うれしさに胸が詰まる。嬉しくて、もっと――そう思った時、フリオニールの指がライトニングの花芯を中指でくるり、となぞる。
「ん、…んっ!」
フリオニールを口に含んだままなので、ライトニングは喉を鳴らす。その振動がフリオニールにもどかしい快感を与える。
ともすれば流されそうになりながら、フリオニールは舌で襞をなぞり、指でライトニングのぷつんと膨らんだ肉芽を指の腹でゆるゆると擦ってやる。
「あ、あぁ…っ!」
強すぎる快感に瞼の裏にチカチカと白い光が点滅し、ライトニングは思わず頬ぼっていたものを出し、嬌声を上げた。
「やぁっ!そん…な…、…もう……っ!」
恥ずかしい体勢に興奮したのか、もう達してしまいそうだ。だが、それをフリオニールに知られるのは恥ずかしいし、
(フリオニールの顔も見えないなんて…)
フリオニールも、ライトニングが絶頂に近づいているのはすぐに分かった。内ももがひく、と引きつり、触れている充血して膨らんでいるそこは今にも弾けてしまいそうなくらい張り詰めているからだ。
フリオニールはそこで、手の動きを止め、顔をライトニングの恥ずかしい所から離した。そのまま半身を起こし、ぐったりしているライトニングを抱き寄せる。
「…?…フリオニール…?」
ライトニングが不思議そうに見つめると、フリオニールは照れくさそうに笑い、
「やっぱり、ライトの顔が見えないのは寂しいな、と思って。」
ライトニングはフリオニールを強く抱きしめた。
「…私もだ。」
「え?」
「そう思っていた。」
ライトニングはフリオニールの顔を覗き込み、唾液と、自らの蜜でベドベドになっている口の周りを拭ってやる。フリオニールも同じようにライトニングの口を拭ってやる。
二人は顔を見合わせて笑うと、そのままベッドに倒れこんだ。くるりと体勢を入れ替え、ライトニングはそっと足を開き、フリオニールはその間に身体を割りこませた。
「……んっ……、ああっ……!」
フリオニールが腰を推し進める程にライトニングの腰がひく、と震える。ライトニングの膣壁はフリオニールを受け入れようと淫らに絡みつき、奥へ奥へと促す。そうして肉塊と襞が擦れ合った所からまるで火がついたかのように熱い愉悦が二人の体内を駆け巡る。
「あ……あ………ああああっ!」
フリオニールの肉の楔が最奥まで辿り着いたとき、二人はそれだけで胸を大きく上下させて息を吐き、お互いがお互いを感じたくてしっかりと抱き合った。
優しいだけではなく、分かりにくい自分の心の機微を察し、包み込んでくれるフリオニールが泣きたくなるほど愛おしい。
「…参ったな…」
ぽつりとフリオニールが漏らす。
「ライトの中が良すぎて…動けない…」
自分の胎内のフリオニールがびくびくと跳ね、どんどんその質量を増してるのを感じる。愛おしい恋人に快楽を与えられることが出来るのがライトニングにはうれしい。
「このままでもいい。」
ライトニングはフリオニールに頬をすり寄せる。
「ずっとこうしていたい…」
ライトニングの甘えた声が耳にくすぐったい。
「うん…でも、やっぱり困るな。」
二人は顔を見合わせて笑う。
「ライト、動いていいか?」
ライトニング頷き、フリオニールはゆっくりと抽送を始める。優しく、ゆったりとした動きにライトニングはうっとりと目を閉じる。ぐっと最奥を抉られ、頭に響くようなずん…とした快楽が繋がっている場所から広がるが、フリオニールのゆっくりとした動きのお陰でそれはライトニングを絶頂に押し上げるのではなく、さざ波のように快感を穏やかに積み重ねていく。
ライトニングは口づけをねだり、フリオニールはそんなライトニングを目を細めて愛おしげに見つめ、存分にキスを与える。
「は…ぁ……あ…っ……」
心地良さ気に甘い吐息を漏らし、ライトニングはフリオニールの身体に巻きつけている足をきゅっと締める。すると、ライトニングの蜜壺はきゅっと締まり、フリオニールとライトニングの両方に柔らかな快楽を与える。
フリオニールはライトニングの仕草が愛おしくて額の髪をかき上げ、そこに口唇を落とす。と、額にキスするために伸び上がった勢いで、フリオニールの雄の先端はライトニングの最奥の最も感じやすい部分を突き上げる。
「ああああっ!あ、…フリオ…そこ…っ…」
言われるまでもなく、フリオニールがそこを突いた途端ライトニングの胎内でおびただしい愛液が溢れ、フリオニール自身をしとどに濡らす。
「ライト…」
フリオニールは苦しげに眉を寄せ、ライトニングの顔中にキスをする。察したライトニングが頷くと、抽送がどんどん加速していき、ライトニングは身体ごと大きく揺さぶられる。
「あっ……あぁ、ああああっ……!」
律動は激しさを増し、そんな腰遣いにライトニングは翻弄にされ、あられもない声を上げる。
「あっ……んぅ、はぁ、あぁぁんっ……!」
フリオニールの逞しい身体に包まれ、揺さぶられ、快楽に流され、だんだんと頭が真っ白になっていく。もうその瞬間のことしか考えられなくない。
「あ、ああ……っ、フリオ!」
息が止まりそうな快感が奔流となって体を駆け巡り、膣壁がきゅう、とフリオニールの雄を締め付け、フリオニールは身体を何度も大きく痙攣させながらライトニングの胎内に吐精した。ライトニングの意識がふぅっと遠のく。そんな自分をしっかりと抱きしめる逞しい腕を感じ、ライトニングはフリオニールに微笑み、甘えるようにその胸に顔を埋めた。
おわり

1 2