フリオニールの風邪。(DDFF/R18)

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ライトニングが目を覚ましたのは、身体に違和感を感じたからだ。よく知っているこの感覚、熱くて柔らかくて湿っていて、それが鞭のようにしなって、敏感なところを、ツン、と弾いた。
「あっ……!」
ライトニングは思わず声を上げ、そしてまだぼんやりとした頭で、今、自分がどこにいて何をしていたのかを思い出した。目を開いた先には、見慣れたテントの天井が見えた。そうか、戦いの合間、テントで休んでいたんだ、そんなことをぼんやり考えたところで、冷たい風がさっと身体の表面を撫でた。それは衣服ごしではなく、ダイレクトに肌を撫で、ライトニングは驚いて半身を起こした。
途端に、下半身からピリッとした鮮烈な感覚が弾け、ライトニングは悲鳴を上げ、身体をしならせ、そしてその背を床にとさり、と落とした。
「んっ、……ぁ、な…に……っ?」
ライトニングはそこフリオニールの看病のために残っていたこと漸く思い出した。それが何故衣服がはだけられているのだらろう?薄暗がりの中で目をこらすと、自分の足は大きく開かれ、そこには見慣れたフリオニールの銀色の髪が見えた。
「お前っ、……何を……っ!」
ライトニングは再び半身を起こし、身体をずらせ、秘められたところに顔を埋めているフリオニールから離れようともがいた。だが、フリオニールの腕はがっちりとライトニングの細い腰を掴んでいた。
「は、離せ……これは!?」
さっきの感覚、あれは、茂みの奥にある花芯が弾けたときのものだったのだ。フリオニールは暴れるライトニングに構わず、もう蜜を流しているそこの襞をかきわけ、舌を差し入れ、ひくひくと震えるそこをなだめるように舌で優しく撫で、溢れて止まらない蜜をなめとる。
「やっ、……あぁっ、……ふ、フリオ……っ」
達したばかりの肉芽を、さらに親指で恥骨に押し付けるようにしてくりくりと撫でられ、ライトニングは悲鳴を上げ、腰を跳ねさせた。
「……あっ、……あぁっ……!お、前は……っ!!」
さっきまで高熱でうなされていたフリオニールが何故?と、ライトニングはわけがわからない。自分はこうやってフリオニールに抱かれていたのだろうか?いったいいつから?考えようにも、フリオニールが触れるそこから快感が波のように押し寄せ、思考を奪う。フリオニールの指が、舌が秘所を嬲られる感触に、身体が疼き、声が漏れるのをとめられない。
「あ……っ、……やぁ……フリオ……!」
ライトニングが咎めるように名を呼んだ。フリオニールの指が、フリオニール自身の舌と、ライトニングの蜜洞の周りの花びらをかきわけ、器用に潜り込んできたからだ。ほんの入口のところで指をくい、と曲げられただけでライトニングは身体を跳ねさせた。
「……あ、ぅ……ぃや………っ」
かぎ型に曲げられた指で愛液をかきだすように出し入れされ、先端の突起を舌で転がされると、快感があふれるというより、そこから勢いよく吹き出すかのようで、ライトニングは喉を開き、足のつま先をピンと立てた。
「ああ、あんっ!ふ、フリオニール……!」
鼓動がやかましく耳に響く。全身の血が沸騰したかのようだ。ライトニングの身体は細かく震え、それがやがて来るであろう絶頂がどれほど大きいのかを教えてくれる。もう、フリオニールの指と舌の動きを追いかけ、その時が来るのを待つことしか出来ない。花芯を舐めるぴちゃぴちゃという水音と、奥を抉るぐちゅぐちゅという粘着質な音も、ガクガクと痙攣する身体も、全てがそこを目指している。息苦しく、早く解き放って欲しくて眩暈がした。
「……は、……やっ、く……ぅっ!」
自ら足を大きく開き、その間に顔を埋めているフリオニールの髪をくしゃくしゃにかき乱し、欲しくてねだっていた。身体の奥からじわじわと広がり、身体ごと快感で押し上げられるようだ。
「あ、あああっ……!」
遂に弾けた快感で、ライトニングは大きく身体を震わせた。いつまでもいつまでも続く絶頂の余韻に身体がびくびくと跳ねた。
「あ、フリオ…ニール……」
縋るもの欲しさに、ライトニングは腕を伸ばすと、フリオニールがその腕の中にするりと入ってきて、ライトニングを強く抱きしめた。
「お前……」
はぁはぁと肩で息をしながら、ライトニングは気だるげに尋ねる。
「風邪……熱は……どうした?」
そう聞いてしまったのは、眠りに落ちる前とフリオニールの体温がさほど変わっていないように思えたからだ。
「心配しなくていい。」
フリオニールが漸く口を開いた。
「ライトは、俺に身を任せていればいいんだ。」
うっとりと絶頂の余韻に浸っていたライトニングに、フリオニールはフッと口元に笑みを浮かべた。フリオニールらしからぬ気取った笑いで、ライトニングは総毛立った。
「フリオニール……?」
「ライトが、薬を飲ませてくれただろう?」
「お前…知ってたのか……!」
「もちろんだ。」
怒ったライトニングが身体を離し、起き上がろうとすると、フリオニールはその倍の力でライトニングを抱きしめる。身体を捻って腕の中から逃げようとすると、背後から抱きしめられた。そのまま大きな手が太ももを撫でる。
「ライトの足は……鶏の腿みたいにしっかりしていて、とてもキレイだ……」
「鶏!?」
わけのわからないことを言い出したフリオニールに、ライトニングは思わず振り返ってその顔を凝視する。
「ライトの瞳は…採れたての鮎のうろこみたいにキラキラ光ってきれいで…」
それから呆然とするライトニングに構わず、フリオニールはその美しさを次々と言葉にしていくのだが、フリオニールの世界の果物らしい、その名を口にしてその果物のようだと言ったり、唇は、これまたフリオニールの世界の菓子の名前のようだ、と言ったり、
(どうして全部食べ物なんだ……!?)
ライトニングは呆然として、フリオニールの顔を見つめる。いったい何が純朴な恋人を、こんな女たらし風(しかも何故か喩えは全て食べ物)にしてしまったのだろう?ライトニングは、まさか!と、その額に手を当てた。
「お前!!やっぱり熱が……!!」
「熱なんて大したことはない。」
そして、またライトニングが嫌いなあのキザったらしい笑みを見せた。
「ライトが看病してくれたから…な。」
と、ライトニングが最も嫌いなタイプの男の雰囲気で、ライトの唇は、ナントカという魚の卵のように艶めかしいとかなんとか言って、顔を近づけてくる。こんなのはフリオニールではない、と思いつつ、雰囲気たっぷりにゆっくりと顔を近づけてくるフリオニールに胸が高鳴った。
だが。
「いい加減に、しろ!!」
ライトニングは気がつけば、フリオニールの腹に思い切り肘鉄を喰らわせていた。フリオニールは小さく呻き、そのままライトニングの身体の上に崩れ落ちた。ライトニングはゆっくりとフリオニールの身体を横たえると、その頬を軽く叩く。
「フリオニール!?」
ライトニングの脇腹への一撃が効いたのか、それとも高熱で気を失ったのか…
ライトニングはホッと息を吐き、乱れた衣服を整えた。見れば、そこかしこにフリオニールが印をつけていて、
「〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
ライトニングは怒りでプルプルと震えながら、ごくごく軽い力ではあるが、気を失ったフリオニールの頭にゲンコツを落とした。


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