媚薬。(DDFF/R18)

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ライトニングは突然過ぎる力任せなキスに思わずフリオニールの身体を押し返そうとした。こちらは触れられただけで身体が弾けそうなほど敏感になっているのにあまりにも突然すぎる。そう言おうと思っているのに、手は勝手に忙しなく動いてフリオニールのシャツをたくしあげ、顕れた逞しい胸に己の身体をぴったりと合わせる。そうすると、身体の熱がフリオニールの肌に吸い取られる感じがして、それが得も言われぬ心地よさなのだ。そのため、ライトニングは無心にフリオニールに身体を擦り寄せようとする。そうやって触れ合った箇所からさざ波のような快感が全身に広がる。
「は……ぁ、……っ……」
口唇が離れた合間にライトニングは甘い吐息を吐いた。
二人が繋がり、二人して絶頂に向かうときはお互いが自分を忘れ、ただ互いを貪り合うのだが、今はフリオニールの方が多少なり理性を残している状態だ。こんな風に淫らに乱れているライトニングを冷静に眺めることはめったにないので、まだ行為が始まったばかりだというのに新鮮な驚きの連続だ。
「ライト…たまらなく、きれいだ。」
フリオニールが感じ入って囁いた声はいつも以上に耳の中で甘く響き、ライトニングの官能の火をますます焚きつける。それでいてライトニングはいやいやと首を横に振る。
「こんな…香りのせいで…」
「ダメだのか?今のライトは…すごくいやらしくて綺麗だ。」
そうじゃない、とライトニングはまた頭を振る。
「こんな…得体の知れない…香りじゃなくて………お前の……と、……で…ああっ!」
辛うじてそう言ったところで、また婬欲の波が押し寄せてきて、ライトニングは悶え、フリオニールにしがみついた。両手をでフリオニールの肩をきゅっと掴み、その波に耐えて身体を震わせている様はとてもいじらしく、フリオニールを高ぶらせる。最後まで聞けなかったが、口唇を震わせて途切れ途切れに答えたライトニングの言葉はいつもの勝ち気さではなく、心の底からそう思っているのだとフリオニールに伝え、魂が震えるほど感動させるには充分だった。
「ライト…」
名前を呼んで恋人を強く抱きしめる。
「気持ちはうれしいけど、辛いなら無理はしないでくれ。」
抱きしめたライトニングはフリオニールの身体の下ではぁはぁと荒い息を吐いて身体を震わせている。まるで熱病に浮かされた子供のように思えて。
「これは…その、仕方がないと思うんだ。俺は…その、ライトが落ち着くまでいくらでも付き合う。…って、そうじゃなくて、たとえ香りのせいでもこんな風になったライトを見て、とても我慢出来そうにない。」
熱に浮かされていたライトニングはフリオニールの言葉に、自分の太ももに固く、熱いものが当たっているのに気付いた。
「何も考えなくていい……」
フリオニールは顔を上げ、ライトニングの顔を真上から覗き込む。
「声も我慢しなくていいだ…ライトが欲しいなら、それだけで俺はいくらでも与えることが出来る。」
優しくて甘い声はライトニングの心の枷をいつも簡単に外してしまう。ライトニングはフリオニールの言葉に煽られたかのように耳の後ろから垂れる長い髪をぐっと掴んで引き寄せ、込み上げてくる衝動のままにフリオニールの口唇に噛み付くようにして自分のを合わせた。
「…ぅぅん!」
いつもなら何度か口唇を啄み合うのが、ライトニングはこらえきれずにフリオニールの唇の間に荒々しく舌を差し入れた。フリオニールはそれを受け止め、吸い上げ、一度離れてはライトニングの舌の表面をざらりと舐めあげる。
「……ん、っ……ん、んん――!」
唇の端から唾液が溢れ、フリオニールがそれを舐め上げるとライトニングはそれだけで甘い声を上げ、身体を跳ねさせる。フリオニール回した腕に力を込めてライトニングの身体をさらに強く抱き寄せ、なおもくちづけを深くする。ライトニングもフリオニールの首に腕を回し、情熱的なくちづけは音を立ててさらに深くなった。お互いの口の中を舌と唾液が行き来し、くちゅくちゅといやらしい水音を立てる。
「あっ!あっ!…フリオ…っ…」
キスだけでこんなに乱れ、ねだられ、フリオニールもライトニングに駆り立てられ、次第に我を忘れていく。二人の身体に挟まれ、押しつぶされているライトニングの胸と、その先端のぷつんと尖り、転がされている小さな乳首を直接触れたらライトニングはどんな声を上げるのだろう。
少しだけ身体を離しそこに目をやると、柔らかそうな二つまろみが速い呼吸のせいで大きく弾み、その先端はフリオニールの身体で擦られ、充血し熟れきった果実のように赤くなっている。ふとライトニングの視線を感じて顔を上げると、口唇をきゅっと噛み締め、フリオニールを見つめている。
「フリオニール……」
続きが言えないのだろう。フリオニールは察してやると、そっとその片方の胸に添って手のひらを滑らせた。そのまま優しく揉みしだいてやると、ライトニングは身体をびくびくと跳ねさせる。
「ぁぁあああっ!」
快感が強すぎてじっとしていられないのだろう、胸を揉まれただけで悲鳴を上げ足がばたばたと空を蹴り、しがみつくフリオニールの腕を痛いほど握りしめている。触れた胸は柔柔としていて、手のひらに吸い付くようだ。ライトニングの身体もいつもと違うのだとフリオニールもその手で感じる。
「フリオ…っ!あ、…っ!ダメ…っ…だ、感じ過ぎて……っ!」
フリオニールは、つと手を伸ばし、乳首を同じように熟れきって愛撫を待ちわびる下肢の小さな肉芽をそっと指の腹で押しこむようにする。そこはひときわ熱く、包皮の中からぴんと顔を出し、ライトニングが流した蜜をとっぷりと浸かるほど浴びていた。フリオニールの指はその表面をぬるりと滑った。
「…あっ!」
ライトニングの身体が大きく跳ねた。腰をひくつかせ、跳ねる身体をフリオニールが必死で押さえる。
「……んんっ!…あ、…あ…ぁああっ!」
ライトニングは悲鳴をほとばしらせ、背中を大きく仰け反らせたままガクガクと身体を震わせた。下肢に溜まっていた快感が指先でほんのひと撫でしただけであっけなく弾けてしまったのだ。フリオニールは驚きを持ってライトニングを見つめる。
「すごいな…」
ライトニングの身体を心配していたフリオニールだったが、たったこれだけで達してしまったライトニングに、もっと彼女の身体を、全身を愛したらいったいどうなってしまうのだろうと息を飲み込む。
ライトニングはフリオニールの感嘆の声に再び羞恥を思い出し、フリオニールの身体の下からなんとか逃げ出そうと弱々しく手を伸ばす。が、フリオニールはすぐにその手に自分のを重ね、ライトニングを逃さない。
「……どうしてっ……ああっ!」
逃げ出そうとするライトニングを背後から抱きしめ、今度は両手で胸を揉み、真っ赤に充血したその先端を指で摘み、転がす。
「ぅあっ……ぁあ、っぁん!」
びくびくっと驚くほど大きな反応を返し、ライトニングは背後から回されたフリオニールの逞しい腕に頬を埋めるようにして、叫ぶ。それはいつものような押し殺した吐息混じりの声ではなく、まさしく嬌声だった。
「ぁ……あ……フリオ、ニール……ああっ、あ……っ」
胸への愛撫だけで達してしまいそうな乱れぶりだ。フリオニールはまるで火傷でもしたかのように熱をもった乳首を味わいたくてライトニングをベッドに横たえ、自分の身体を使い、じっとしていられずに身体を跳ねさせるライトニングを押さえこむ。
フリオニールの口唇が胸に近づいてくるのにライトニングはその刺激を待ちきれず思わず胸をフリオニールに突き出すように身体を浮かせ、そうして我に返って慌てて腕を胸の前で交差させる。
「…ライト…」
フリオニールは苦笑いをし、ライトニングの手首をやんわりと掴み、ベッドに押し付ける。そうやって拒否してみたものの、身体が快楽を求めているためか、簡単に押さえこむことができた。
「フリオニール…」
少し怯えているように見える。快楽の涙をにじませ、髪をくしゃくしゃにして、口唇を震わせて。フリオニールはライトニングを怯えさせないように涙の跡が残る頬に口づけ、雫れた涙を舌で舐め取った。
「ん……んんっ…」
それだけでゾクゾクとした感触が首筋から背筋に駆け抜ける。熱い息と肉厚の口唇がいつも以上にしっとりとした肌に跡を残しながら、頬から首筋、鎖骨へとゆっくりと口唇を這わせる。
「あっ、あっ!」
ゾクゾクとした感触は今度は全身に広がり、ライトニングの身体を淫らに揺らす。ライトニングを思いやって与えられるじんわりとした愛撫はライトニングの身体の熱をますます上げる。
「…ぅぅん!ぁっ……ぁあっ!」
漸くフリオニールが赤い果実を口にふくみ、舌先が乳首を霞めるだけで身体がビクビクと震えるのをライトニングは止めることが出来ない。だが、これでは足りないのだ。もっともっと欲しいのだ。フリオニールはいくらでも与えてくれると言ったのに、まるで焦らすかのような軽くて曖昧な愛撫に、ライトニングはもどかしくて堪らなくなる。
「ライト…」
まるでライトニングの心を読んだかのようなタイミングでフリオニールはライトニングの胸から口唇を離し、耳元で囁く。
「何も考えなくていいって言っただろう?」
「ぁ……ゃ……っ…」
甘い声はライトニングの思考をたちまち蕩かせていく。感覚が鋭敏になっているせいで声は下肢まで届き、太ももを蜜が伝うのに
「それとも、苦しいならもう止めた方がいいか?」
(……そんな…)
今日のフリオニールは随分と意地悪だ。いつもならもっとガッツイて、止めた方がいいかなんて一度も聞いたことがないのに。フリオニールは腰から太ももを撫で上げ、手はやがて熱い蜜が滴り落ちている腿の内側に届いた。ライトニングが太ももをぎゅっと閉じ触らせまいとするのも、無駄な抵抗だとフリオニールには分かりきっているのに。フリオニールの指が秘裂を撫で、いきなり愛液を流し続けるその源泉に指をぐっと差し込んだ。
「あぁ、あ……あぁ、ああ、あ!」
フリオニールの指が何倍もの質量を持っているように感じた。待ちわびていたそこに指を与えられ、ライトニングはわななき、悦楽の涙をぽろぽろと零す。なのにフリオニールは指を入れたままそのまま少しも動かしてくれないのだ。息苦しくて、縋るようにフリオニールを見上げると、優しい瞳で見つめ返された。それはフリオニールの懇願なのだ。
「……………せ。」
「ライト?」
「指を……」
ライトニングはまたもや口ごもり、言葉の続きの代わりに胎内のフリオニールの指をきゅっと締め付けた。フリオニールはふっと笑うと、中指に人差し指と薬指を添え、ライトニングの膣内に挿入した。
「あ、あっ……あぅっ!」
3本の指がライトニングの胎内を探る。ライトニングを傷つけないように繊細でありながら、悦ばせるポイントを確実に刺激する。
「あっ!あっ!ああっ!フリオニール……フリ……オ!あぁあっ!」
激し過ぎる快感がそこから身体全体に向けて猛スピードで駆け巡る。ライトニングは’暴れ、綺麗な脛とつま先がまた宙を踊る。
「あぅっ!ああっ!フリオニール!もっと…かき回して…っ!」
「ライト…」
「もっと…ああ、激し…く…っ!あ、あ、めちゃくちゃ…に…して……っ!」
漸くフリオニールが望む言葉を嬌声と共に吐き出し、ライトニングは自分を忘れ、感じるままに声を張り上げる。
「……んっ!ぁああっ!フリ…オ!」
「ライト…ライト…」
フリオニールもライトニングの激情に引き込まれ、熱に浮かされたかのように愛おしい恋人の名前を呼ぶ。ふと自分の身体の下でライトニングが身体を痙攣させるのに合わせ跳ねる二つの乳房が目に入った。フリオニールは片手で器用に両の胸の先端を寄せ、そこに軽く歯を立てながら舌でねぶってやる。
「あ――――っ!あ――――っ!!」
身体を跳ねさせるほどの強烈な快感は喉を仰け反らせ、最頂までのぼりつめたはライトニングの身体を循環し、いつまでも終わらない絶頂にたまりかねてフリオニールの背中に爪を立てた。

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